「あるかしら書店」と「ゴースト」

「あるかしら書店」 ヨシタケシンスケ
児童図書というジャンルであろうが、面白い。

気に入ったページ「お墓の中の本棚」
亡き人のお墓は1年に1回パカッと開いて中に亡き人が読んだ本がある。
お参りに来た人はそこから1冊取り出し持ち帰るのだが、代わりに自分の本を亡き人のお墓の書棚に置いて来る。

自分だったらこうしてお参りに来てくれる人が居たらどんなに嬉しい事か。
置いて行ってくれた本をお墓の中で読む楽しさは想像するだけでもいいな。

「ゴースト」 中島京子

一読して浅田次郎の「地下鉄に乗って」とか「鉄道員」を想像させるような、「ゴースト」幽霊と言いながらもそれぞれの幽霊の独り言とか、成り立ちみたいなのが短編集となっている。

「きららの紙飛行機」というのは、終戦後に交通事故で死んだ少年は、一日しかこの世に居られなくて、最後はまた車にはねられて死ぬのである。
地下道で生活していてひもじい毎日を過ごしていたので、幽霊になってこの世に来てもひもじい。
もっと小さな少女と分けて食べるキャラメルの美味しさ。
キャラメルの包み紙や貰ったパンフレットで折ってやった紙飛行機をその女の子が飽きずに「もっと飛ばして」というのに付き合ってやる。
そして、その子をかばってやはりまた車にはねられる。

切なくて切なくて涙があふれた。

もう一つよかったのは「キャンプ」

最初は避難民のキャンプかと思った。
違うのだ。
命をなくした人たちが、残ったり分かれた人たちのことを心配しなくなるまでとどまるキャンプなのである。
この主人公はおそらく満州から子供3人を連れて引き揚げる途中で子供を亡くしたり分かれたりし、おそらく自分も殺されたのだろう。
子供はどうしているだろうとかつらい思い出ばかりであちらの世界へはいけないのである。
三途の川のこちら側から渡れないのである。

「ミシンの履歴」というのもよかった。

戦争という事にすべてまつわっている話ばかりで、心に染み入った本だった。
あるかしら書店とゴースト

佐藤愛子さんの本が用意できたそうなので行ってこなくちゃ。
メールに「まだたくさんの方がお待ちですのでお早く受け取りに来てください」と追記してあったので。


ここまでは金曜日に書いて、翌日の土曜日にこの2冊を返却がてら図書館へ行った。
そしてどっと疲れた顛末記は明日に・・・
neko
Posted byneko

Comments 4

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いもこ  

気になります。

今日は

次々と簡単に読むことが出来そうな本だけど、中身が濃い・・・

>戦争という事にすべてまつわっている話ばかりで、心に染み入った本だった。<

ここまでは良かったが、さてどっと疲れた顛末記が気になります。

2017/10/01 (Sun) 10:54

まめ子  

宝庫

nekoさんの頭の中は今まで読まれた本の宝庫ですね。

一冊でもいいから読めたらなー。

明日が楽しみです。

早くこいこい、お正月、じゃなくて明日。

2017/10/01 (Sun) 17:09

neko  

Re: 気になります。

いもこさん こんにちは。

> ここまでは良かったが、さてどっと疲れた顛末記が気になります。

相変わらず「私、馬鹿よね~」です。
それのダブルなのです。


neko  

Re: 宝庫

まめ子さん こんばんは。

> nekoさんの頭の中は今まで読まれた本の宝庫ですね。

あなたがあちこちの展覧会などで絵画に親しまれているのと同じことだと思います。
その時だけでも「いいなあ」と感じられたら幸せですよね。

またばかな私を笑ってください。