黒猫ルドルフの物語

岐阜の金華山ロープウェー乗り場から歩いて(ネコの足で)15分の所のおうちに飼われていた、まだ成長途中の黒猫。
その名もルドルフ。
魚屋でシシャモを盗んで、そこのおやじに追っかけられてほろをかけた大型トラックに逃げ込んだのが運命の始まり。

気が付いて外をのぞくと景色がびゅんびゅん飛んでいく。
人が歩いていない。
信号もない。

そんなんで(ルドルフ自身は何処へ来たかは知らないが)東京へ来てしまったのである。

最初に出会ったのがその近辺のボス猫。
「お前、名前は何ていうのだ」
「ぼくは、ルドルフ。あんたは?」
「おれか、おれの名前はいっぱいあってな」
「えっ、『イッパイアッテナ』っていうのが名まえなのかい」
「そうじゃない。、『イッパイアッテナ』なんて名前があるもんか。でも、お前がそう呼びたければ、それでもいい」

という訳で、この本が「ルドルフとイッパイアッテナ」というちょっと変わったタイトルなのである。

面白い。
酸いも甘いもたくさん経験してきた百戦錬磨のボス猫が、純真で小さな黒猫に、人生を強く生き抜くための術を教えていく。
名言がいっぱい。、努力をすることも大事だと教える。

例えば、イッパイアッテナは学校のシチューの給食の日だけ給食のおばさんたちに、貰いに行く。
おばさんたちは「シチューの日だけに来るねえ」と不思議がっているが、イッパイアッテナは人間の文字を読んだり書いたり出来る。(前に飼われていたご主人に教えて貰って覚えた)
だから1週間の献立表を覗き見てシチューの日を確認するのである。

ルドルフはイッパイアッテナに字を教わる。
子供たちが登校してくる前の学校の砂場でひらがなから始まって、カタカナ・漢字に至るまで書いては消し、書いては消して練習する。
少しずつ覚えて、教室へ入って本や図鑑など見て教養を高める。

こうした話が伏線になっていて、矢も楯もたまらず、一度岐阜へ帰った時には車のナンバーやインターの名前を事前見た地図で記憶していくのである。

岐阜弁が活きている。
雑踏の浅草寺で岐阜弁が耳に入ってくるという設定で「そうかもしれないなあ」と思った。
我々岐阜っ子が、公共のテレビで岐阜弁でしゃべっている声が聞こえると耳をそばだてるのといっしょだなあとおもう。

ことほど左様に児童文学と言えど全く侮れず。

いい本に出合えた。
イッパイアッテナルドルフと

neko
Posted byneko

Comments 4

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まめ子  

子供向けの本

児童文学と言えど全く侮れず、いい本に出合えた!

そうなんですか。

親子で読むといいですね。

ばあちゃんも一緒に読みたいでーす。

これだけ長い文章を打つのは大変でしたでしょうね。

これだけ読んだので読みたいと思いました。

2016/07/28 (Thu) 08:45

いもこ  

ルドルフとイッパイアッテナ

黒猫ルドルフと、東京に住む猫イッパイアッテナのやり取りや行動が面白く描かれていそう・・・

実際に猫が話などできるわけがないのだが、それを読み取ることが出来たら、こんな風に思ったり行動したりしているのかもしれませんね。

>ことほど左様に児童文学と言えど全く侮れず。<

ネコと言えども侮れずです。

2016/07/28 (Thu) 10:29

neko  

Re: 子供向けの本

まめこさん こんにちは。

> ばあちゃんも一緒に読みたいでーす。

> これだけ読んだので読みたいと思いました。

もっといっぱい書きたい言葉などありました。
自分は文字を読めるようになって、読めない友達を小ばかににしたような態度ををとったとき、師匠は「自分がちょっとばかり知っているからと言って、他人を見下したような態度を取るのは教養のない者がやる事だ」など。

お孫さんと一緒に読んでください。

但し、北方町図書館では私の後にリクエスト者がおられるそうです。
8月にアニメの映画が公開されるそうで、それで本の人気が出ています。


neko  

Re: ルドルフとイッパイアッテナ

いもこさん こんにちは。

> ネコと言えども侮れずです。

もしかしたら、このようにわれわれ人間を見たりしているかも知れませんよ。隣の黒猫は・・・